卒業生インタビュー

インタビュー:卒業生の活躍

町おこしのキーパーソンは、 豪華寝台列車「瑞風」に着目した

持田(旧姓松本)康史 氏(「瑞風」とまちづくりの会代表/島根県クラブ実業団バレーボール連盟理事長/島根県バレーボール協会副理事長/島根県レクリエーション協会副会長 40回)
1952年2月3日島根県松江市宍道町生まれ。1970年島根県立松江南高等学校卒業。1974年本学経営学部卒業。在学中は軽音楽部で活躍。巡政民ゼミに所属。卒業後、JA共済連に就職。共済不動産総務部長、同業務担当部長等歴任。

松江市宍道町の仕掛け人

町おこしには必ず仕掛け人がいます。今回訪問した島根支部の持田さんは、まさに松江市宍道町の仕掛け人です。「宍道町は美しい自然や歴史的な風情、文化や文化財を有していますが、大きな観光地に挟まれ寂れた状況でした。私が『宍道まちづくり協議会』の会長に就任してすぐに『瑞風』が宍道駅に停車するというニュースが飛び込んできました」。「瑞風」はJR西日本が運行する「美しい日本をホテルが走る」をコンセプトとした豪華寝台列車で、関西と山陰、山陽を結ぶ夢のような旅を演出します。町の賑わいを呼び戻す好機と捉えた持田さんは「『瑞風』とまちづくりの会」を立ち上げ、代表に就任されました。「瑞風」が宍道駅に到着すると、呼び掛けに応じた地域の皆さん100人以上が小旗や横断幕を持って出迎えます。中でも、宍道高校の生徒さん達が自主的に始めた観光客への「シャッター押しますボランティア」は有名です。「かなりご高齢のお客様が、私達にむかって両手を合わせて下さった時には、胸がジーンとしてしまいました」。出迎えの様子はテレビ、新聞等マスコミでも多数紹介されました。お見送りの後には、近くの公民館で「茶話会」が始まるそうです。「『瑞風』が地域の貴重なコミュニティの場を作り出してくれました」。

生まれ育った島根のために働きたいとの思い

そんな持田さんが「大学時代の一番の思い出は軽音楽部での活動でした」と楽しそうに話されます。軽音楽部の発表会「ライトミュージックコンサート」は、一流ミュージシャンのコンサートにも使われていたサンケイホールで行われ、その時の感動は今でも忘れられないそうです。4回生の時に結成した4人組のバンドは、有名なシンガーの前座を務める程のハイレベルで、プロダクションからスカウトされたそうです。「でも、私も他のメンバーも進む道を決めていたためお断りしました」。もしそちらに進んでおられても、きっと成功されていたと思います。
しかし、生まれ育った島根のために働きたいとの思いが強く、JA共済連に就職されます。共済不動産の業務担当部長を最後に退職されましたが、今も直営の「ホテル玉泉」のアドバイザーをされています。本日のインタビューは「ホテル玉泉」のロビーをお借りしましたが、ここには、営業部次長の金沢和幸さん(63回)とフロント主仼の鈴江俊紀さん(76回)もおられます。「JA共済連には、他にも富田勲(58回)がおります」とのこと。「つながる力。」そのもので、頼もしい限りです。

在学生の方へ

在学生には「何か人生の目標となるものを見つけてほしい。そのためにも学生の本分である勉強を疎かにしないで下さい。社会に出てから後悔しても間に合いません。もうひとつ、クラブ活動や趣味など気分転換に必要なものも見つけてください。特にクラブ活動で得られる人間関係は今後の人生の宝物になります」とのアドバイスを頂きました。
ところで、島根県のホームページに「社会教育功労者として文部科学大臣表彰受賞」と掲載されています。お聞きすると「色々やってましたら、ご褒美をいただきました」と笑われました。
(聞き手=広報部部長・田中伸治)

 

こちらは 同窓会誌「澱江56号」掲載の記事です

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