卒業生インタビュー

インタビュー:卒業生の活躍

大学と会社の縁・・・ 思わぬ繋がり

北 哲弥 氏(大和リース株式会社 代表取締役社長・50回)
1962 年、兵庫県生まれ。1980 年、三田学園高等学校卒業。
1984 年、本学経済学部卒業。大和工商リース株式会社(現大和リース株式会社)入社。2006 年、神戸支店長。2011 年、執行役員・規格建築事業部副事業部長就任。2013 年、取締役上席執行役員・規格建築事業部長就任。2015 年、取締役常務執行役員就任。
2021 年、代表取締役社長就任。

大学時代の思い出

 大学入学当初、学業もさることながらどこかの運動部に入りたいなと思っていましたが、当時のD館の前で運動部が新入生相手に強引な入部勧誘をしていて、一気に嫌気がさし運動部入部はやめることにしました。そんなことを思いながら構内を歩いているとウエットスーツを着てタンクを背負っている学生がスキューバダイビング同好会の勧誘をしていて、話を聞いてみると大変面白そうなのですぐに入会を決めました。毎月の日本海・和歌山訪問へのダイビング、春夏には合宿と称して沖縄本島周辺や八重山諸島にスキューバダイビングツアーに行っていました。学業においては特筆する事はほとんどありませんがこのダイビング同好会の4年間の活動が思わぬ形で会社に入ってから仕事に繋がる事になりました。

現在の仕事内容

 1984年に大和ハウスグループの大和工商リース株式会社(現大和リース)に入社しました。大和リースは大和ハウスグループの創設者石橋信夫の「大いなる和をもって社会に貢献できる事業を追求する」という理念に基づき事業展開をしています。システム建築やPPP/PFIなどの官民連携事業、商業施設の開発・運営、ファイナンスリース、緑化・再生可能エネルギーなどの環境事業などです。大和ハウスグループの祖業はプレハブ建築ですから災害が発生した時の応急仮設住宅も建設します。私自身も2011年の東日本大震災の時も3月18日からおおよそ1年間宮城県で応急仮設住宅建設に従事していました。
また、大和リースは地方自治体から官民連携事業として庁舎建築などの施設整備事業も積極的に取り組んでいます。2015年2月の話になりますが沖縄本島近くの座間味村で庁舎整備計画がありました。当社の沖縄支店が担当しましたが、当時、担当役員であった私は着工時の安全祈願祭に座間味村まで出向き、村長にお会いさせていただきました。面談時に村内の島々やビーチ、漁礁、古くからある民宿の話をするので村長は大変不思議がられていました。座間味島こそ大学2年生のスキューバダイビング同好会の夏合宿で長く滞在した島です。若いころの楽しい思い出が見事に仕事とリンクしました。今でも座間味村庁舎整備の記念碑に事業にかかわった皆さんと一緒に名前が刻まれていることは一生の思い出です。このほかにも八重山諸島の竹富島、小浜島、西表島でも仕事をさせていただきました。大学時代の南の島で過ごした心地の良い経験と現在の仕事に大きな縁を感じます。

卒業後の大学とのかかわり

 2021年4月から先代の森田社長(現会長、大経大卒)から社長業を引き継いでいます。大学との関わりは森田会長が大樟春秋会の会長をされており、私自身は運営部会長をさせていただいています。大樟春秋会は大樟会の部会のひとつで主に企業経営に携わる方で構成されており、今年度も90周年記念講演や寄付講座、また、在校生の就職支援を通して実学一致を目指す母校の応援及び会員同士の情報交換などの活動をしています。同窓生の関係は唯一大学にあるわけですから卒業して30数年経た今、微力ながらお世話になった大学と現役学生に恩返しする事は卒業生としての責任だろうと思っています。

現役学生に伝えたいこと

 先ほど話したように私の場合は大学時代の沖縄方面の思い出が色濃く今の仕事に繋がっています。同好会活動ですからさほどつらい思い出もありません。そんな活動でものちの人生に大きく影響しています。現役の学生の皆さんにはとにかく学生時代にしかできないことにチャレンジしてください。当社にも大経大卒業生が沢山います。諦めが悪く、へこたれないのが特徴です。学生時代の思い出を聞くとバックパッカーなどで海外旅行していた者もいます。海外経験を積む、ボランティアをする、本をたくさん読む、リベラルアーツと言われる基礎的教養や人間としての根幹の学びを習得し、多彩な知識に触れ、広い視野で物事を判断できる力を養ってください。(聞き手=広報部・天野康弘)

 

こちらは 同窓会誌「澱江57号」掲載の記事です

「澱江58号」はこちから御覧ください 

 

 

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