卒業生インタビュー

インタビュー:卒業生の活躍

「マンガはキャラクターだ!」 小池一夫先生のキャラクター原論が、 運命を変えた!

林 日出夫 氏(大阪芸術大学短期大学部デザイン美術学科 准教授・49回卒業)
1959年、大阪府生まれ。大阪府立藤井寺高等学校卒業。1983年、本学経営学部卒業。在学中は井上清ゼミ所属。原作は他に「あばれブン屋」など多数。「実験人形ダミー・オスカー」(小池一夫作)などのノベライズ本も多数。最近は歩川友紀のペンネームで「マンガで読み解くカーネギー話し方入門」などの脚本も手がけておられます。

フリーのライターとして独立後、漫画家の道へ

クリエイティブな職業で活躍されている卒業生にお会いすると、なぜか多彩な人生経験をつまれた方が多いようです。
「卒業時、大学の紹介で病院に勤めましたが短期間で退職し『鉄鋼新聞』、『月刊タイガース』、『トラック日本新聞』で記者を経験した後、88年にフリーのライターとして独立しました。独立後は経験を生かして、MR(医薬情報担当者)の求人雑誌や会社案内、学校案内等を中心に編集の仕事をしていました。当時の卒業生の方は、私が作った就職関係の冊子を利用されていたと思います。92年に偶然地下鉄の網棚に捨ててあった『ビジネスジャンプ』というマンガ雑誌を手に取りましたら『青年漫画原作大賞』が発表されていて、知人が2位の準入賞に選ばれていました。以前から、小池一夫先生の書かれた文章を読んでマンガ原作に興味があり、次の年に応募しました」。小池先生が審査員長を務めておられたこのコンテストで、なんと一位の「入賞作品」に選ばれたそうです。
「『なんぼのもんじゃい』という野球を題材にした作品で、『月刊タイガース』での経験が役立ちました。ところが、この原作は95年まで作品化されませんでした。94年に、今度は近鉄の網棚で講談社の『ヤンマガダッシュ』という雑誌を拾いました。この中のマンガ原作募集の記事を見て応募し、採用されました。『あの日も雨が降っていた』という作品で、この年にマンガ化されました。ですから本当のデビューは講談社です」。そのことを知らない集英社から、95年に「ホットゾーン」の原作者として連載でデビューされました。「新人の連載デビューは珍しいので集英社もかなり力が入っていました。今でも集英社には私のデビュー作は『ホットゾーン』だと思われています」。

そして教える立場へ

「2000年に集英社から連絡があり『小池先生が大阪芸大の教授に就任されるので、聴講取材をしてほしい』と依頼されました。『小池一夫のキャラクター原論』として2年間連載されました」。
2004年に大阪芸大に「キャラクター造形学科」が新設され小池先生が学科長に就任されることになったそうです。「林、お前も手伝えとの命が下り講師になりました。その後先生が退任されたあとに准教授になりました。現在は短期大学部で教えています」。
大学時代の思い出をお聞きすると「ゼミの井上清先生は大変厳しい方で、卒論は原稿用紙147枚の大作になりました。後年、小説を書き出すまでは私の最長作は卒論でした。この時の経験が物書きの原点だと思います」と言い切られました。

在学生へのメッセージ

在学生には「何かひとつ、成し遂げたと思える経験をして下さい。それが皆さんの将来に必ず役立ちます」とのアドバイスをいただきました。
先生には一つの夢があるそうです。「私がこの学校で育てたクリエーターたちを、経済面でサポートする人材を大経大で育てていただきたいのです」。今では、マンガ原作だけでなく、アニメやゲームのキャラクターなどに関わる多彩な人材を育てておられるそうです。本学で学び、大阪芸大で教える先生だからこそ発することができる言葉だと思います。
(聞き手=広報部部長・田中伸治)

こちらは 同窓会誌「澱江57号」掲載の記事です

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