卒業生インタビュー

インタビュー:卒業生の活躍

IT企業社長がこだわる 究極の「百農民」ワイン

衛藤 重豪 氏(ベンチュリーコンサルティング株式会社代表取締役/株式会社百農民代表取締役・61回卒業)
1971年、長崎県諫早市生まれ。県立西陵高等学校卒業。1994年、本学情報社会学部卒業。1995年、株式会社シー・エス・イー入社。2004年、現・ベンチュリーコンサルティング 株式会社を設立、代表取締役就任。2016年、ワイン生産の株式会社百農民を設立。

充実した大学生活、そして就職、起業へ

経大を見つけてくれたのは父でした。私は小さい頃からコンピュータ少年で、父から情報社会学部が新設される本学の事を知り、受験しました。阪神ファンだった私にとって、大阪は憧れの地でもありました。大学ではギターを始め、軽音楽部とアメリカ民謡サークルに所属し、練習を積んで初めてライブハウスで演奏した時の事は良い思い出になっています。授業では情報処理を、樋口克治ゼミでは証券銀行論を学び、充実した大学生活を送れました。
就活では親の勧めで長崎銀行を受験、内定を取りました。地元に帰って欲しかった母には悪かったのですが、その内定は辞退し、IT企業のシー・エス・イーに入社し、配属先の東京へと行きました。そして2年の経験を積んで、フリーランスのシステムエンジニアとして独立起業。20代の終わりには、ITベンチャー企業の創業期にパートナーとして参加し、上場までの過程を経験することができました。そして2004年、データベースインフラ基盤の専門的技術提供を行うベンチュリーコンサルティング株式会社(現)を設立し、代表取締役に就任しました。

ワイン生産への取り組み

それとほぼ同時期、虜になっていたワインのことで、葡萄栽培やワイン生産に関する活動に携わっていきました。ワインとの出会いは社会人1年生の時、勝沼町(山梨県甲州市)に観光に行くようになってからです。葡萄農園で今まで見たことのない粒の大きな葡萄に感激しました。それから毎年足を運ぶうち、勝沼に数十軒あるワイナリー巡りや試飲が楽しみになりました。そんなある日、勝沼町営のレストランで、新種ワインのお披露目会があり、ひとりのソムリエと出会いました。その彼は、フランスに視察に行った折、「自国ワインの品種や葡萄の種類」を尋ねられて答えられなかったことを恥ずかしく思い、帰国して勝沼を訪ね、日本のワイナリーの現状を学びました。そして現地の葡萄農家と組んで、日本料理に合うワイン作りをと考えて「百農民」ワインを創業し、そこへ私もボランティアとして賛同していったのです。
2008年にはこのワインが日本ワインコンクールに入賞するなどし、さらに良質なワインづくりに取り組みました。葡萄は徹底した収穫量制限をして凝縮させ、勝沼では初のノンボルドー栽培(低農薬)を行うなど、安全で質の高い葡萄造りにこだわってきました。さらにワインの風味を大切にするため、ワイン瓶詰時のフィルタリング(ろ過)を行わない事や、火入れ(低温殺菌)をしない手法でボトリングし、しっかりとしたボディのあるワインの状態を保って熟成させています。その結果、白ワインながら10年以上長期の保管も可能となり、2006年に出荷したワインも、未だに美味しく味わうことが出来ております。
ワインは甲州種を使った白ワインのみで、13アールという限られた敷地で生産するため、出荷量は年産わずか500本に限定されますが、もしワインに興味のある方は、どうぞホームページからご連絡頂けますと幸いです。

在学生の皆さまへ

さて私の座右の銘は「是々非々」というものです。

「必要であればやりましょう。必要でなければやめましょう」ということです。社員を採用する側に立って、もし今の学生さんにアドバイスする事があるとすれば、それはいくら勉強が得意で勉学に長けていたとしても、人と人とのコミュニケーションでよい関係性を作れる能力が無ければ、その魅力は半減してしまうという事です。

サークルやクラブなどの集団に属して大学生活を送ることで、その中でのコミュケーションを通じ、自分の身をどう置いていくかを学習していけるのだと思います。最近は個人主義的な考え方も台頭してきていますが、一人で為し得る成果には限界があります。「組織人としての能力を身に着ける」という考え方が、将来チャンスを掴む上で、とても有効だと言えます。

当社は社員40名、平均年齢31歳と若い会社です。私の世代では若いうちにガツガツ働く人が多かったのですが、昨今は少数派となっていると感じます。今の若い方は、個々人の価値感や目指すゴールも多様化しています。

私も同様に、いわゆるダイバーシティについて認めていかなければ、一緒にやっていけない時代であり、その為、人事評価制度も大きく見直しを行いました。
母校の皆さんには、いつか「百農民」ワインのお披露目を願いつつ、新卒者採用では、東京でIT関連のお仕事をやりたいという在学生がいらっしゃれば、積極的にお迎えをさせて頂きたい、とのエールを送って頂きました。
(聞き手=事務局次長・大山寿久、広報部・天野康弘)

 

こちらは 同窓会誌「澱江57号」掲載の記事です

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