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大樟教育研究会 第6回大樟教育研究会(会長、真鍋一美氏)が、平成18年7月15日(土)本学G館51教室で卒業生会員44名が参加して開かれ、研究発表者の講演に耳を傾け、教育の原点にふれる質疑応答が展開され、小、中、高、養護教育に携る同窓生にとって、中身の濃い有意義な研修会となった。 開会に先立って中平秀覧同窓会会長から「大学全入時代を目前にして各大学とも高卒者の囲い込みが急ピッチで行なわれております。本学におきましても大樟教育研究会の皆様のご努力により、17歳からのメッセージをはじめいろいろな面で成果を挙げてまいりました。さきに行なわれた和歌山支部大樟会の会合でも、一人でも多くの学生を経大へ送り込もうとおっしゃっておられましたが、集まっていただいた方々には、やはり経大の血が流れている事を知り感動しました」と、また来賓として出席された重森暁学長からも「いま、次ぎの4つの目標を掲げて2006年から8年にかけて第2次中期計画を推進中です。その一つは、幅広い人間的実学を身に付けた職業人を育成するため、キャリアサポートシステムを構築し、さらにクラスアドバイザーシステムを採用して出席率50%以下の学生には呼び出しをかけ、個人指導するなど、キメの細かい教育指導を目指します。二つ目は、2002年に人間科学部を創設し、社会・人文系の総合大学を目指す方針を打ち出しましたが、来春から経営学部経営学科に15名、同ビジネス法学科に50名の定員増をはかることになりました。これを契機としてビジネス法学部の創設など、全学的に学部再編も検討課題となっています。三つ目は、開かれた大学として本学の心理臨床センター、地域活性化支援センター、経営・ビジネス法情報センターなどを活用して地域社会との交流を図ります。四つ目は、自由と融和と協働の精神を、それぞれの役割の中で発揮し、本学を盛りたてて行こうと考えております」との学内近況報告があり、真鍋会長から「600数十名の教育に携る卒業生が小、中、高、短大など幅広い分野で活躍しておりますが、少しでも大学への恩返しができたらの思いで頑張っております。今後ともこの研究会が実のあるものであることを願ってやみません」との挨拶があって研究会に入った。 やさしさと思いやりを込めた 研究会では、まず川口正義先生(大阪市立住之江養護学校勤務)から「これまで商業、普通、工業高校と転勤し、この度初めて養護学校へ来ました。この学校でやさしさと思いやりを込めたホスピタル・スクールとでも云いますか、ホスピタリティこそ学校教育の原点であるということを見た思いです」と語り、「先生に必要な事は、まず子供が好きだということ、そして豊かな人間性を持つ事だ」と強調された。 これを受けて北村竹師先生(兵庫県立尼崎西高教諭)から「教師が変われば学校が変わるという点に感銘を受けた」とか、田口誠先生(静岡県立沼津聾学校)から「普通教育から障害教育に変わられてどう思いましたか」津田敏雄先生(堺市立湊西小学校教諭)から「養護学校を担当するようになったが、経大でも小学校の免許を取れるようにしてほしい」杉本達治先生(岬町立岬中学校―退職)から「養護教育にもっと医療面の援助があって良いのでは」村上明生先生(西脇市立西脇東中学校)から「今年から新任教頭として取り組んでおりますが、教育の原点はまさに豊かな人間性にあり、木を見て森を見ない先生はダメ」といった意見が出され、本学の北村實副学長も「人間科学部で中、高の英語と体育の免許を取れるよう、早ければ来春からでも実施したい。また小学免許では他大学と連携して、在学中に取れる制度を採用しているところもあり、そのようなことも検討しなければと思っています」と話された。 人気、根気、元気の三気のない教師はダメ つづいて元北海道中札内高等養護学校勤務の池田正勝氏(34回卒)から「へき地教育に目覚め、38年間子供達に接する時間を与えられた事は、私の人生にとってかけがえのない喜びであり、感謝しております」と前置きして、「人気、根気、元気の三気がない教師はダメ」「笑顔に勝る化粧無し。この不思議な力を家庭や学校に取り入れてほしい」と体験から生まれた教訓の数々を語られた。 また岡泰宏先生(45回卒、和歌山県立那賀高校勤務)からは、学力向上フロンティアハイスクール事業の3年間を振り返って「本校の学力向上の取り組みについて」の研究発表が行なわれた。 最後に、この研究会に参加した在校生から「生徒への思いや触れ合い方など、教師という仕事の大変さを思い知らされました。大変勉強になり、自分の今後の進路に生かしていきたい」とか「今日教員面接試験を受けてきましたが、自分は子供が好きだから教師の道を選びましたと答えてきました。いま先輩の話しを聞いてやはり先輩もそうだったのかと感じ安堵しました」といった感想を述べていた。 なお、研究会終了後ささやかな懇親会で、お互いの旧交を温め会ったあと散会した。 広報部 森川義一(25回) |